世界とつながる
投資のキホン
INVESTMENT
我々が人生を送るこの世界は
経済活動によって成長してきた。
投資がさらに世界との結びつきを
深めてくれるかも。
NZAMと一緒に考えた、
投資と個人のかかわり方について。
What’s an
Investment?
TRANSIT編集部が聞く、NZAMが答える!
投資ってなんだ?
TRANSIT編集部から投資のプロであるNZAMへ、
投資の世界を知るためのQ&Aをぶつけてみました。
QUESTION1
投資はなぜ生まれたのか?
社会と個人の未来をよりよく生きるための
備えとして生まれました。
世界初の株式は、16世紀イギリスで設立された合資会社「ロシア会社」のもとで発行。以降、事業に必要な資金を集める効率的な仕組みとして世界経済の発展を支えてきました。一部の資本家に限らず、一般の個人が資産形成するツールとしての意義も。一人ひとりの投資は少額でも、集まれば大きな資金となり、生活環境の向上や質の高い商品・ サービスの提供につながります。
ロシア皇帝イヴァン4世の宝物庫に英国のロシア会社の代理人が招かれる様子を描いた絵画。ロシア会社は、英国とロシア間の貿易をする航海者と商人の会社だった。
©Universal Images Group/aflo
QUESTION2
投資って、社会を変えられるの?
社会課題を解決するエネルギー。
“投票”のようなもの。
投資は、主体的な社会参加の方法のひとつ。それぞれが思い描くよりよい未来のために、成長してほしい企業にお金を“投票”するような行為で、投資をすることで多くの人に応援される企業へ資金が回るようになります。結果として経済が発展し、個人の暮らしが豊かになり、また投資をして......という好循環が生まれれば、未来は変わっていくでしょう。
QUESTION3
個人の投資が盛んな国はどこ?
アメリカやスウェーデンなどです。
米国やスウェーデンでは、家計資産のうち「預貯金」はたった13%ほど。残り87%は株式や投資信託、保険・年金預貯金が占める。一見するとリスクがあるようにもみえますが、物価が上がれば相対的にお金の価値は下がるため、必ずしも「預貯金=安全」ではありません。むしろ資産を分散しておくことで、生活基盤を安定させるという考え方もあるのです。
各国の家計金融資産構成比
出典:経済協力開発機構(2021年)
QUESTION4
日本人は
どのくらい投資しているの?
家計資産の半分以上が預貯金。
年々、預貯金以外の運用の割合が増えつつあります。
米国とは対照的に、家計資産の約55%を預貯金が占める日本。これも一因となり、金融資産が約20年間で日本は1.5倍に対して、米国は3.3倍と大きく差が開いています。戦後しばらく日本は金利が高く、「預けておけば大丈夫」というマインドが強かったのですが、近年は超低金利がつづいており、投資とのつき合い方を見直す必要があります。
家計金融資産の推移
出典:金融庁(FRB、BOE、日本銀行の統計資料より作成)
QUESTION5
投資ってなんとなく
「こわい」イメージがある……。
「投資」と「投機」は違います。
投資は、投資先の長期的な「成長」を利益として分け合う仕組みで、勝ち負けのある投機(ギャンブル)とは根本的に異なります。また、自分が期待する企業や国に投資することで、世の中の動きを「自分ごと」として捉えることもできます。ただ数値を追いかけるのではなく、主体的な社会参加をすることができるのです。
投資
投機
運用
スタイル
長期的に保有する
短期で売り買い
(ギャンブルに近い)
主な目的
長い目で資産を育てる
高いリスクをとって
大きな利益を狙う
仕組み
投資対象の成長を
分け合う(社会参加)
誰かが勝てば誰かが
負ける(マネーゲーム)
利益の
源泉
投資対象が成長し
創出する価値
値動きによって
偶然生じた価格差
QUESTION6
投資の種類って何があるの?
預貯金、債券投資、株式投資、
投資信託......
いろいろあります。
特徴
預貯金
債券投資
株式投資
投資信託
投資は、世界の動きを自分ごと化し、社会とより深くかかわるツール。日本ではあまり馴染みがなかったものですが、近年は少しずつ身近になってきています。とはいえ、投資にはさまざまな種類があるので、どれを選ぶか悩むことも。ライフプランや目的をきちんと見つめなおして、自分に合ったものを選ぶのが重要です。