投資信託の基礎知識Basic knowledge

投資信託の仕組み

我が国の投資信託は、契約型が一般的であり、委託者(投資信託会社)と受託者(信託銀行等)の間で結ばれる信託契約が基礎となっています。 委託者は、信託契約に基づき受益権を発行し、その受益権は販売会社を通じて受益者(投資家)に販売されます。(委託者によっては、直接、受益者に販売することもあります。)

投信振替制度に移行したファンドの受益権は、2007年1月4日以降、「社債等の振替に関する法律」の規定の適用を受けるものとし、原則として、受益証券は発行されません。

信託契約

信託契約とは、投資信託の法的根拠となる契約のことをいい、投資信託会社(委託者)と信託銀行等(受託者)の二者間で、投資信託の設定日に締結されます。したがって、投資信託は信託契約の締結によって始めて運用を開始することができます。

信託約款(投資信託約款)

信託約款とは、信託契約の具体的内容を規定したもののことをいい、実質的には信託約款=信託契約であると考えても構いません。信託契約を締結するためには、信託約款について、監督官庁への事前の届出が必要とされています。また、届出をした信託約款(=信託契約)を変更する場合にも、再度、監督官庁への事前の届出が必要とされています。 (重大な内容の変更の場合には、受益者の同意を得る等の手続きが必要とされています。)信託約款(=信託契約)の主な内容は、次のとおりです。

1 . 委託者および受託者
2 . 受益者に関する事項
3 . 委託者及び受託者としての業務に関する事項
4 . 信託の元本の額に関する事項
5 . 受益権(受益証券)に関する事項
6 . 信託の元本及び収益の管理及び費用に関する事項
7 . 投資信託財産の評価の方法、基準及び基準日に関する事項
8 . 信託の元本の償還及び収益の分配に関する事項
9 . 信託契約期間、その延長及び信託契約期間中の解約に関する事項
10 . 信託の計算期間に関する事項
11 . 受託者及び委託者の受ける信託報酬その他の手数料の計算方法並びにその支払いの方法及び時期に関する事項
12 . 公募、適格機関投資家私募又は一般投資家私募の別
13 . 受託者が信託に必要な資金の借入れをする場合においては、当該借入金の限度額に関する事項
14 . 委託者が運用の指図に係る権限を委託する場合においては、当該委託者がその運用の指図に係る権限を委託する者の商号又は名称及び所在の場所
15 . 上記14.の場合における委託に係る費用
16 . 投資信託約款の変更に関する事項
17 . 公告の方法
18 . 上記1.~17.号に揚げるもののほか、内閣府令で定める事項
1 . 投資信託委託業者の分割による事業の全部若しくは一部の承継又は事業の全部若しくは一部の譲渡に関する事項
2 . 受託者の辞任又は新受託者の選任に関する事項
3 . 元本の追加信託をすることができる委託者指図型投資信託における信託の元本の追加に関する事項
4 . 投資信託契約の一部解約に関する事項
5 . 委託者が運用の指図に係る権限を委託する場合における当該委託の内容
6 . 反対者の買取請求権に関する事項

受益者

受益者とは、投資信託の利益を受ける権利(受益権)を有する者のことをいいます。 投資信託の受益権の帰属は、振替機関等の振替口座簿に記載または記録されることにより定まります(「振替受益権」といいます。)。 投資信託の受益者は、その保有口数に応じて受益者の権利を均等に有します。

受益者の権利

1 . 収益分配金請求権
2 . 償還金請求権
3 . 受益権の買取請求権および一部解約請求権
4 . 委託会社の信託財産関係帳簿書類の閲覧または写し請求権
投信振替制度に移行したファンドの受益権は、2007年1月4日以降、「社債等の振替に関する法律」の規定の適用を受けるものとし、原則として、受益証券は発行されません。なお、投信振替制度には、次のようなメリットがあります。
1 . 受益証券の紛失・盗難・偽造等のリスクが軽減されます。
2 . 振替口座簿に記録されるため、受益権の所在がより早く明確化されます。
3 . 一部の税制優遇措置は、投信振替制度を利用する場合のみ継続適用されます。
4 . DVP決済(代金の支払/受取と権利の発生/消滅をリンクして行う)の利用が可能となったことから、決済の安全性・効率性が向上します。

収益分配金

投資信託は、信託期間内の一定期間を計算期間として区切ることで、その計算期間内の投資信託の収益を計算期間の終了時(決算時)に受益者に分配することが一般的です。
収益分配金とは、計算期間中の投資信託の運用収益について、計算期末に受益権口数に応じて受益者に支払うものです。
収益分配金は、分配対象額から収益分配方針に基づいて、委託会社が決定します。分配対象額は、基本的には、収益(受取配当・利息、売買損益、評価損益等)から費用(信託報酬、信託事務費用、監査費用等)を控除した額です。収益分配方針は投資信託によって異なるので、仮に分配対象額が同じであっても、投資信託によって収益分配金は異なります。
投資信託の収益は日々の基準価額に反映されていますので、収益分配金が支払われた後の基準価額はその分だけ下がります。したがって、基本的には分配するかしないかによって受益者の最終的な投資収益率が変化するものではありません。(ただし、厳密には収益分配金として支払われなければ、その分だけ投資信託に再投資されたことになり、その分だけ異なります。)
収益分配金は、通常、決算日(計算期末)を含めて5営業日までに販売会社を通じて受益者への支払いを開始します。

償還金

償還金とは、投資信託の信託終了日に、終了時の信託財産(純資産総額)を受益権口数に応じて分割して、すべて受益者に支払うものです。
償還金は、通常、信託終了日を含めて5営業日までに販売会社を通じて受益者への支払いを開始します。

解約金

解約金とは、受益者が信託期間の途中で受益権を換金する場合に、受益者に支払われるもので、その際の換金は受益者が委託会社に対して信託契約の(一部)解約を請求する形で行われます。
解約金は、通常、解約を請求した日を含めて4営業日目もしくは5営業日目から販売会社を通じて受益者に支払われます。