投資信託の基礎知識
信託財産留保額
信託財産留保額とは、ファンドを解約する時に基準価額から控除される一定額または一定料率の資金です。信託財産留保額として控除された資金は、ファンド内に留保されてファンドの一部として運用されます。
信託財産留保額の目的は、
(1) 受益者間の不公平の是正と (2) 短期解約の防止です。
(1) 受益者間の不公平の是正
解約をする場合、解約代金支払いのため信託財産の組入有価証券を売却する必要がありますが、その際の売却コスト(株式の売買委託手数料等)を、信託財産留保額によって解約者に負担してもらうことで、受益者間の公平性を確保するものです。
(2) 短期解約の防止
信託期間の途中での解約は信託財産の運用効率の低下を招くため、信託財産留保額という負担を求めることで、短期間での解約をできるだけ抑制し信託財産の安定化を図ります。